瑕疵担保履行法
2009年5月27日
骨 子
平成21年10月から、新築住宅売主または請負人(宅地建物取引業者や建設業者)が新築住宅を引き渡す際には、「保証金の供託」または「保険への加入」が義務化されます。これにより売主、または請負人が倒産などにより瑕疵を補修できなくなった場合でも、保証金の還付または保険金により必要な費用(上限2000万円)が支払われます。
詳 細
(1) 「施行日について」
平成21年10月1日以降に引渡しの新築物件から資力確保が義務付けられます。
平成21年10月1日以前に建築確認がされていたり、契約が済んでいても、その住宅の引渡しが平成21年10月1日以降の新築物件が対象となります。
例えば、建売住宅で販売が予定よりも遅れてしまった場合や、工事が予定より遅延した場合でも引渡しが平成21年10月1日以降になれば対象となりますので注意が必要です。また、保険(住宅瑕疵担保責任保険)を利用する場合には、建築中の現場検査が求められるために着工前より保険の申し込みをするといった義務化への対応をする必要があります。
(2) 「対象について」
新築の定義
★住宅品質確保法第2条第2項に規定する「新築住宅」
- 建設工事完了の日から起算して1年以内のもの
- 人の居住の用に供したことのないもの
対象外
- 施工後1年を経過した住宅
- 一旦居住後に転売された住宅
- 新築住宅であっても、買主または発注者が宅建業者であり、自らが賃貸する場合
資力確保の義務付け対象
- 新築住宅の請負人が建設業法の許可を受けた「建設業者」
- 新築住宅の売主が宅地建物取引業法の免許を受けた「宅地建物取引業者」
義務付けされる資力確保の単位(部位)
★「品確法」に定められた10年の瑕疵担保責任の範囲と同じ
- 構造耐力上主要な部分
- 雨水の侵入を防止する部分
(3) 「資力確保の方法」
資力確保の手段
- 「保証金の供託」…供給した新築住宅の補修に要する費用などの支払いが履行できるように、過去の供給戸数に応じて算定された金額の現金などを供給所に預け置く
- 「保険加入」…国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人との間で、瑕疵が判明した場合に保険金を支払う保険契約を締結する
報告義務(基準日:毎年3月31日、9月30日)
新築住宅を引き渡す建設業者または宅建業者は、年2回の基準日に、供託や保険契約の締結状況を国土交通大臣または都道府県知事に対して報告する義務があります。
罰 則
- 届出をしないまたは虚偽の届出をした場合、50万円以下の罰金
- 当該基準日の翌日から50日を経過した日より新たに請負家約、売買契約をすることが出来なくなります。契約をすると1年以上の懲役か100万円以下の罰金、またはその両方に処せられます。
(4) 「買主に対する説明義務」
平成12年10月1日以降に新築住宅を引き渡す売主の宅地建物取引業者は、その新築住宅の資力確保措置(「保証金の供託」または「保険加入」)の内容について、買主に対して、重要事項説明書において説明する義務があります。
- 新築住宅の売買の代理・媒介を行う宅地建物取引業者の説明義務
平成12年10月1日以降に買主に引き渡される新築住宅に係る売買の媒介等を行う宅地建物取引業者は、買主に対して、資力確保措置(「保証金の供託」または「保険加入」)について、重要事項説明において説明等をしなければなりません。
なお、売買の媒介等を行う宅地建物取引業者は、新築住宅の売主ではありませんので、住宅瑕疵担保履行法に基づく資力確保措置自体は必要ありません。
- 中古住宅の売買及びその代理・媒介を行う宅地建物取引業者の説明義務
中古住宅を販売する場合やその代理・媒介を行う宅地建物取引業者は、買主に対して、「当該住宅は中古住宅であり、資力確保措置の義務の対象外であり、その措置を講じない(講じられていない)」旨の説明を行う必要があります。
(5) 「紛争処理体制の整備」
★売主と買主の間で紛争が生じた場合、消費保護団体の観点から専門の紛争処理が受けられます
【参 考】
- 財団法人 住宅保証機構 発行「よくわかる新法解説ガイド 住宅瑕疵担保履行法」
- 国土交通省 住宅瑕疵担保履行法
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