2009年8月25日
住宅事業建築主の判断基準では、住宅における省エネ対策を多角的に推進し、省エネルギー性能をより効果的に高めることを目的に、従来の断熱性能に加えて、空気調和設備、給湯設備などの建築設備の効率性について総合的に評価するため「住宅で消費させる一次エネルギー消費量」を指標とした基準を定めました。
基準の水準は2008年時点における建売戸建て住宅のうち、省エネルギー性能が最も優れているものの性能や、今後の省エネルギー化に関する技術開発の将来の動向を勘案し、近い将来に建売戸建住宅が到達すべき目標水準として設定しました。住宅事業建築主に対しては、目標年度には年間に提供する建売戸建住宅の省エネルギー性能の平均がこの水準を満たすよう努めていただくものとしています。
「住宅事業建築主の判断基準」では、ある一定の断熱性能を有し、各種の設備が設置された建売戸建住宅における年間の一次エネルギー消費量を算定し、評価します。
算定の対象となる一次エネルギー消費量は、省エネ法施工例第14条に定められる建築設備のうち、空気調和設備その他の機械換気設備、照明設備、給湯設備を対象とし、テレビや洗濯機などいわゆる家電機器や調理機器によるエネルギー消費量については評価の対象としていません。一方、省エネルギー法に定められた建築設備ではありませんが、太陽光発電設備などの効果については考慮されています。
なお昇降機設備は同施行令同条に定められた建築設備ではありますが、通常では建売戸建住宅にはほとんど設置されないことから評価の対象から外されています。
【一次エネルギー消費量の算定の対象】
戸建住宅のプランは当然のことながら無数に存在し、建売戸建住宅では、居住者が決まっていないために居住人数、生活スケジュールなども特定できません。
さらに住宅における一次エネルギー消費量の算定方法は定められておらず、また各設備のエネルギー消費量を算定する作業は一般に煩雑でした。
そこで「住宅事業建築主の判断基準」では、住宅のプラン、生活スケジュールに関するモデル条件と、各設備のエネルギー消費量算定のルールを設定し、これに評価の対象となる住宅の断熱性能や各建築設備の仕様を当てはめた場合の一次エネルギー消費量を算定する方法を定めました。基準となる一次エネルギー消費量も、この算定方法に基づき定められます。
これにより断熱性能や、設置する建築設備の種類と効率などを指定することで一次エネルギー消費量が算定できるようになり、住宅事業建築主が自ら供給する住宅の一次エネルギ消費量の水準を容易に確認できるようになりました。
ただし、あくまでもモデルプランおよびモデル的な生活スケジュールに基づき算定する「一次エネルギー消費量の目安」であり、実際の住宅規模や平面計画、入居者のライフスタイルなどを反映した値ではありません。
評価の対象となる住宅の省エネルギー性能は、基準として定められた一次エネルギー消費量に対する対象住宅の一次エネルギー消費量の基準達成率によって評価します。
評価対象住宅の一次エネルギー消費量が基準値よりも少ないほど(省エネ性能が高いほど)達成値は100%を超え、大きな値となります。
この基準を満たす住宅の的確な普及を図るため、建売戸建住宅の省エネルギー性能や住宅事業建築主の取り組み状況を把握することを目的に、年間150戸以上の建売戸建住宅を供給する住宅事業建築主については、省エネ法代87条第11項の規定に基づき、国土交通大臣から報告を求められた場合には基準の達成状況を報告することになります。