構造

免震工法

地震力を抑制することによって
構造物の破壊を防止する免震工法

アサカワホームでは、最も免震性能が高い転がり免震支承と評価され、
数多くのハウスメーカーが採用している日本を代表する免震システム
「IAU型免震システム」を採用しています。

免震工法

免震工法の概要

免震とは、建物の足元を地面から切り離し、その間に免震装置を組み込んで地震の激しい揺れを建物に伝わらないようにする構造です。
IAU型免震システムでは、最も免震性能が高い転がり免震支承を採用しています。

免震支承

IAU型免震システムは、多くのハウスメーカー、FC、各地域の工務店・建設会社から採用されています。
また、実際の建物を振動台の上に乗せて揺らす実大実験を既に12回実施し、十分に検証された免震システムです。

IAU型免震の特徴

IAU型免震は「1/16免震」

IAU型免震建物では、下図に示すように、阪神大震災の最大加速度観測波の地震入力加速度を1/10程度にまで低減し、震度4にします。一方、耐震建物(通常の建物)の場合、地震入力加速度は2階床面において、 1.5~2.5倍近く増幅されます。IAU型免震建物と耐震建物とを2階床面同士で比較すると、IAU型免震建物の応答加速度は耐震建物の応答加速度に対して1/16となっています。また、東海地震想定波(政府中央防災会議)による実大実験においても地震入力加速度を1/10に低減し震度4になることを確認しています。
IAU型免震の特徴

震度7の揺れを震度4に低減

IAU型免震システムでは、震度7の揺れを震度4に低減できる場合もあります※。
これは、右図に示すように、地震入力加速度に対する建物の応答加速度を
1/13にまで低減できる高い免震性能によるものです。
※ 震度7には加速度の上限がなく、計測震度8や9でも震度7のため、
すべての震度7に対して震度4に低減できるわけではありません。

免震・制震・耐震の比較

免震・制震・耐震の比較
免震・制震・耐震の比較

IAU型免震システムの構成

IAU型免震システムは以下の4つの免震装置から構成されています。

転がり免震支承

転がり免震支承
すり鉢勾配をもった2枚の免震皿とその免震皿に挟まれたボールとで構成される装置です。本装置は、以下の性能を有しています。
免震性能が高い
ボール型の転がり免震支承であるため免震性能が非常に高く、しかも小さな地震から免震します(風揺れ固定装置が解除された状態で震度3~4程度の揺れから免震可能)。
残留変位がない
本免震支承は地震後に元の位置に完全に復帰し、残留変位を生じることがありません。
共振を起こさない
本免震システムは固有周期を持たないシステムであるため、共振を起こすことはありません。

引抜き防止付転がり免震支承

引抜き防止付転がり免震支承
地震時・風時の建物の引抜き(浮き上り)、及び、捩れ・回転を防止する装置です。転がり免震支承に、引抜き力に抵抗し且つ、捩れ・回転を防ぐ引抜き防止部材を備えています。この引抜き防止部材は、引抜きに抵抗するだけでなく、直交二方向への並進運動しか許容せず、捩れ・回転を抑制する性能をもっています。

全方位型油圧ダンパー

全方位型油圧ダンパー
地震時の過大な変位(揺れ幅)を抑制する装置です。想定外の大地震に対応可能なように、変位が大きくなればなる程、変位抑制能力が向上しストッパーへの衝突緩衝機能も併せ持っています。このダンパーは全方向に対応し能力的にも一般の戸建住宅程度(建物重量100ton程度)までは一基で済みます。

風揺れ固定装置

風揺れ固定装置
建物の風揺れを防止する装置です。平常時は基礎と建物とを固定しており、地震時にはその固定が解除され、地震後に再び固定が復帰し、電源設備等を一切必要としない電源不要の完全自動装置です。本装置は、以下の性能を有しています。
500年に一度の台風においても風で揺れない
耐風性能の確認試験を、再現期間500年の超大型台風(第二室戸台風相当)を想定した条件で行い、十分な性能が確認され、国土交通省の大臣認定を取得した装置です。
確実に固定解除する
解除性能の確認試験を500回以上行い、全ての場合について、震度3~4程度(30~100galの範囲)で固定解除することを確認しました。

容易な免震装置配置 容易な免震装置配置
装置の基本的な配置方法として、建物重心近傍位置にダンパーと風揺れ固定装置を配置し、他の装置は必要な位置に適宜配置するだけで済みます。本免震システムのうち、唯一捩れを生じさせる可能性のあるダンパーをその減衰力の中心が建物重心近傍位置になるように配置します。万一、捩れが生じた場合でも、引抜き防止付転がり免震支承によって、捩れは抑制されます。なお、延べ床面積200~250㎡程度までの建物であれば、通常の場合、ダンパーは一基で済みます。

地震に対する安全性

1. 連続地震に対する安全性
本免震システムは、連続地震、余震に対応できるように、地震後、必ず建物は元の位置に戻り、次の地震に対して対応できます。
これまでの数多くの実大実験では、1回の実大実験において、100波以上の連続加振をおこない、建物は元の位置に戻ることを確認しています。2004年10月の新潟県中越地震のような連続地震や余震に対応するためには、地震後に建物自体が免震装置により元の位置に戻ることが必須の条件となります。
2.縦揺れに対する安全性
引抜き防止付転がり免震支承を設置した場合、地震時の縦揺れによって建物が浮き上がることはありません(引抜き防止付転がり免震支承は暴風時の建物の浮き上がりにも抵抗します)。
3.共振に対する安全性
本免震装置は、固有周期をもたない装置のため、どのような地震に対しても加速度が大きくなるという共振現象を起こしません。最近になって問題視され始めた長周期の地震に対しても安全です。

500年に一度の台風の風揺れ抑制

風揺れ固定装置により、500年に一度の台風(500年再現期待値に相当する暴風)に対しても風揺れに抵抗します。2004年には最大瞬間風速50m/sを超える台風が7度上陸し、日本各地で被害をもたらしましたが、本免震システムでは全く問題がありませんでした。

完全自動、電源不要

地震発生から終了までの装置の作動はすべて全自動で行われます。電力は一切使用しないため、停電や断線等で免震システムが作動しないということはありません。

免震装置作動の機構

(1)平常時 (風揺れ固定装置により基礎と固定状態)
平常時は、基礎上に設けられた風揺れ固定装置の固定ピンが、建物の架台に設置された上部受皿に差し込まれ、基礎と建物とを固定し、500年に一度の台風の風揺れさえも抑制します。風による回転に対しても、引抜き防止付転がり免震支承の回転抑制機能が、安全に回転を抑止します。

 

(2)地震時 (風揺れ固定装置の解除で免震状態へ)
センサーが地震力を感知すると、風揺れ固定装置の固定ピンが下がり、基礎と建物との固定を解除して、転がり免震支承によって建物は自由に水平移動できるようになります。

 

(3)地震時 (免震状態)
地震時、転がり免震支承によって、建物は地震の揺れを吸収します。このとき応答変位が大きくなり過ぎないように、全方位型油圧ダンパーが変位を抑制するとともに、ストッパーへの衝突による衝撃を緩衝します。

 

(4)地震終了後 ⇒ (1)(風揺れ固定装置復帰で固定状態)
地震時、解除していた風揺れ固定装置の固定ピンは、地震後自動的に復帰し建物と基礎とを固定し、また500年に一度の台風の風揺れを抑制します。以上①~④の動作を、全く電源を使用せず、完全自動で行います。

幅広い適用性

本免震システムは、「高さ60m以内」かつ「基礎免震※1」であれば、建物の構造・階数・面積・用途・建物形状等の制限なく、
確認申請だけで建てられます※2。
※1 免震層(免震装置設置層)の位置が基礎部にある場合※2 第三種地盤や液状化の恐れのある地盤は除きます。また、大地震時に建物は地盤に対して約30cm動きますので、建物周囲の設備・造作物・建築物・植木などとの間に所定の距離 (水平クリアランス)を確保しなければなりません。

1.構造の制限なし
対象となる構造は、在来工法・ツーバイフォー等の木造のみならず、鉄骨造や低層のRC造についても適用可能です。また、基礎についても、布基礎、ベタ基礎、杭基礎等いずれの基礎構造でも適用可能です。

2.階数の制限なし
高さ60m以内なら階数制限※はありません。
※ 法的には階数制限はありませんが、免震支承の耐圧性能から、構造種別ごとに階数の限界があります。

3.建物形状の制限なし
建物形状に制限はありません。特に、多様な平面形に対応できるのが本免震システムの最大の特長の一つでもあります。

コストパフォーマンス

1.「最進、最高性能、最低廉」
本免震システムは、優れたコストパフォーマンスを実現できます。積水化学工業からの発売時に「日本で、最も進んだ、最も高性能にして、最も低廉な装置である」との評価を得ました。また、ほぼメンテナンスフリーが得られる装置です(但し、良好な性能を維持するために、通常点検や定期点検等の維持管理が大切になります)。

2. 木製架台によるコストダウンの実現
木造免震建物の場合、近年の鋼材の値上がりにより、
鋼製架台にかかる費用が高騰しました。そのため、従来の
鋼製架台に加え、構造用単板積層材( L V L )や構造用
集成材を使用した木製架台を開発し、コストダウンを実現
しました。
LVLを使用した木製架台例

史上最大加速度増幅波による実大実験
下図に示す12回目の実大実験では、1995年阪神・淡路大震災での最大
加速度波をはじめ、史上最大加速度が観測された2004年新潟県中越地
震川口町観測波※ の増幅波、約3Gの加速度での加振を行い、木製架
台の構造的安全性を確認しています。 この史上最大加速度波の増幅波
(3成分合成2807gal= 2.9G)EW方向最大加速度2205galに対して2階床面で
166.8galという免震であり、地震入力加速度に対して2階床面で約1/13
という画期的な免震効果を確認しました。
※ 史上最大加速度(2004年新潟県中越地震川口町観測波) NS:1639.9gal
EW:2035.6gal UD: 548.5gal 3成分合成:2515gal(史上最大加速度)

実大実験

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